虎になって

虎になっていきる、虎になって眠る

君は藤井風を知っているか

どうも、しっぽだ。

YouTubeのオススメ機能について、皆さんはどう思っているだろうか。自分は、男に興味ないとほざいた3日後に相方できましたとか報告する女程度には嫌いだ。相方って言い方がまた腹立つわ。実際、最近のアイドルやら、鼻に付く話し方をするユーチューバーやら、マイヘアの何番煎じですかと尋ねたくなる自分好みではないバンドやら、サウンドも歌唱もそこそこのソロアーティストやら…パッとしない動画が勧められる事が多い。ちなみに一番腹が立つのは何とも言えないカバーがオススメされた時で、しっぽがその程度のカバーを気にいるかという怒りを込めて興味ない、と律儀に報告している。オリジナリティーも、技術も無いカバーはゲームコントローラーをポテチ食べた手で触る奴の17倍は嫌いだ。

そんな中、一年かそれ以上前の事になるが、YouTubeのオススメ機能が素晴らしい働きをした事があった。

YouTubeを開く。下の方に林檎嬢の丸の内サディスティックをしたカバー動画。いつもなら脊髄反射で興味ないですと律儀に報告するのだが、その時は少し違った。サムネに映るのは、カバーにありがちな、斜め上とか見てる勘違い野郎では無く、ぱっと見不良みたいな、それでいてよく見ると本当に整った顔の、嫌気のないイケメンだった。興味本位で、ただ期待はしないで、見てみる事にした。

https://m.youtube.com/watch?v=nR9PoJnQtqw

衝撃だった。

男に興味ないとほざいた女がしっぽと付き合ってくれる事になったぐらいの、衝撃だった。

歌はない。ピアノ一本での演奏だった。めっちゃかっこいい。いやなんだこの演奏は、と。

見た当時には既に再生数も高評価数も十二分に伸びていたが、それでも足りない、高評価ボタンがひとつでは足りない、そんな演奏だった。

 

日食なつこの「水流のロック」が関ジャムで紹介された際はバンドにおけるギターとベースの役割をピアノ独りで補っていると、高評価を受けていたそうだが、藤井風はそれ以上の事をやってのけているのではなかろうか。パーカッションとピアノを独りでやってのけているのだ。力強いタッチはパーカッションの役割を果たし、荒々しくも見えるその弾き様は第一印象をそれ以上無いまでに昇華させた、まるでピアノ英才教育を受けたちょいワル不良の弾くピアノのようだった。メロディとリズムの融合により生まれるグルーヴ感は強烈で、サビ前には鳥肌がぶわぁっと広がった。初めて見る奏法に唖然としたのを今でも鮮烈に覚えている。

遡って動画を見てみると、立派なピアノで演奏する動画も沢山出てきて、勿論かじった程度にしか経験のない自分から見ても最高にクールな演奏だ。だが、丸サでは廉価な電子ピアノで演奏している。タッチの強弱でピアノ音に大きな差が出ないようにするためだろう。強烈なタッチで音を出しパーカッションも同時にやってのけるには、それがベストな機材だったという訳だ。

音楽の知識はほぼ無いし、文章も下手なので上手く伝えられないが、まあとにかくすごい。かっこいい。

一発で心を鷲掴みにされたしっぽは過去の動画を片っ端から見て、また深く惚れる。プレイスタイルがかっこいい。元から良い容姿を更によく見せ、後光が差して見える。それでいて、お高く止まる訳でなくユニークさを忘れない。進んでカツラを被ったり、簡易なコスプレ─これは極端に簡易的で、修羅場の動画なんて元を知らないと訳が分からないだろう─をしたりと、視聴者を楽しませてくれる。

様々なイベントに出演する他、現在もYouTubeで精力的に活動しており、昨日も真夜中のドアのカバーをあげたところだ。曲選が絶妙。

URLを踏まなかった方、自分のブログはいいから、彼の動画を覗いてくれ。極めて有意義な3分間を過ごせるだろう。更に時間のある方、ORIGINAL LOVEの接吻のカバーを聴いてくれ。孕むレベルでかっこいい。