虎になって

虎になっていきる、虎になって眠る

レコードのアイデア

どうも「明けましておめでとうございます」のタイミングをすっかり逃したしっぽだ。

 

レコードが廃れCDの時代を経た今、当時と変わらないレコード大賞が年末に発表、放送されるのは面白いことだと思う。まして、今レコードが再注目されているともなると、一周回って最先端となる。ストレートな名前が功を奏したのか。

 

さて、日本というガラパゴスにおいて、当然のように存在し、多くの人が利用するCDショップ、これが海外だと絶滅の危機に瀕しているというのは有名な話だ。今、海外では、音楽をダウンロードやストリーミングで聴くのがが主流で、CDなんか過去の遺物、CDで音楽聴くなんてどこの田舎娘だよ状態である。そんな中お洒落なお洋服屋さんのレジ横に並ぶ大きなレコード盤は、ファッションの一部という側面を強めながらも注目を集め、売り上げは二倍にもなるらしい。これは全部人づてに聞いた話である。真偽のほどはどうか分からんが、火の無いところに煙はたたない、そういうことだ。

 

そのレコードについて、とても面白いシステムが用いられている。レコードを買うと、ネット上でダウンロードするためのコードがついてくるのだ。レコードを買うだけで無条件で、パソコンなんかを使うことなくスマホでも素敵な曲を聴けるという、まあ素晴らしいシステムである。個人でのデータ化するのが難しいレコードの難点をクリアした良い方法だ。

日本にも取り入れてほしいこのシステム、音楽以上に使ってほしいジャンルがある。

 

それが出版業界である。

本が本棚に並ぶ姿に魅力を感じて紙の本を購入する人、多いと思う。実際、背丈が揃った本が本棚にビッシリと並ぶ様子は、本の内容だけでなく、読んでたその頃の心境まで思い出させてくれる。暇な時(実際は作業に行き詰まった時が多いが)本棚の前に立って、昔読んだ本を何となく手に取って、何となく頁をめくるというのも、紙ならではの体験である。

しかしその一方で、暮らしの中でいつでも本を持ち歩くというのはスマートでは無い。決して軽いモノでは無いし、ハードカバーだとアホみたいにかさばるし、何より下手に持ち歩くと本が痛む。後々本棚の中でコレクションになるにあたって、大きな傷は大敵である。

そこで、本の値段に何%かの利益を上乗せした上でダウンロードコードを同封した形式で本を売り出してほしいのだ。出版関係の仕事に携わったことは一切ないので噂に過ぎないが、今の電子書籍というのは随分中間マージンでウハウハしているらしい。必然的に作家さんへ入る収入も減るだろう(電子書籍を管理・販売している側に吸い取られるから)。そう考えると、多少高くても素敵なコレクションと効率性が同時に手に入り、その上大好きな作家さんにも還元されやすい「本+コード」の形式は十分に魅力的だと思う。

正直どの程度価格が上乗せされるか分からないが、自分としては「600円の小説が1000円になる、その代わりにネットでダウンロードできて、電子書籍としても読めます」といった提案はとっても素敵。もうちょい高くなっても、価格が倍にならなけれ今より安くなってる訳だし、需要はある程度あるんじゃないかな。もちろん今まで通りの形態でも売るけれど、別バージョンとしての提案。

 

潤沢な資金を持つ平安貴族が衣食住を保証して書かせた作品が何百年経った今もなおこの国を代表するような作品として読まれている事実を考えると、人気や実力に見合った経済的な安定は執筆に必要だろう。ということで、このシステムどうだろうか。目先の利益を考えるとそれは損だが、電子書籍に奪われていた分の利益を取り戻す可能性や、作家さんの支持を得られる可能性を秘めていると考えると、全くもってダメなアイデアではないと思う、そんなしっぽだった。この記事クソつまらないな、誤字脱字チェックしてて思ったけど、まあ上げる。