虎になって

虎になっていきる、虎になって眠る

「化けるレコード」ニガミ17才

 一月ぶりだろうか、ずっとスマホの片隅で白白と輝く「はてなブログ」を見て見ぬ振りしてきたしっぽだ。

書くことは幾らでもあるし、書く時間も幾らでも捻出できる自堕落な生活をしているにも関わらず、さすが自堕落、自分でおっぱじめたブログさえも更新しない始末。イヤホンを耳に突っ込んで本の虫になっていた事は、秘密だ。

 

さて、今日はハマりにハマっている、凶悪変態バンド、ニガミ17才の「化けるレコード」という曲を紹介したい。何せCDで買ってジャケットなり歌詞カードなりをたっぷり楽しむ派であるしっぽが、通販を待ちきれずにiTunesで購入するくらいなのだから、これはもうすごい。

 

メンバーは強者が集まった、言うなればシャボンディ諸島なのだが、そこは省略。今の彼らを見れば、その変態的変態性は他と一線を画していることがわかるだろう。

音楽性はど変態でありながら、かなりポップというか、聴きやすい印象。ただ、今までの引き出しになくて、もちろん嘘つきバービーとも違うし、八十八ケ所巡礼とも変態のベクトルが違う。

 

少し脱線したが、今回は曲だ。この「化けるレコード」を聴くにあたって、注目ポイントは4点。

1点目、リズム。細かく刻むハイハットがどストライク。ウッドブロックが心地よい。あと、Bメロ前のダラッダラッてスネア、パリッと決め感があってクール。ベースはもう特別、抜群に良くて、知識のないしっぽでは良いとしか形容できないのだけれど、神フレーズを繰り返されたら、それは興奮するだろ、もう。フレーズ最後のデレレー、がたまらない。間奏は特にベース聴きどころで、うねってる。ドラムベース共にしっぽの好みを的確に突いていて、そして繰り返しで耳にも残る、最強。

 

2点目、絶妙な彩りシンセ。同じフレーズ、似たフレーズを繰り返すことで上質なメロディを刷り込んでくる。凶悪。サビでは長めの音を入れてくれる事で、細かいドラムにも関わらずバタバタ感は無い、それでいて彩りを添える、絶妙な具合。Aメロではちょっとしたスペースにシンセを入れ、もう離さない。〆に前面に出るメロディーも気持ちよくて、最後まで飽きがこないのだ。しっぽは結構途中で次の曲、、、みたいなこと多いのだが、ニガミは最後まで貪るように聴き入る。あと、これはYouTubeで見た場合に限るが、シンセのあくびちゃん可愛い。コメントでも、音楽の評価曲がるくらい可愛い、と絶賛されてる。にゃんこスターの可愛い部分を培養したのち抽出し、そこに岩下さん(Vo./Gt.)の変態性を混ぜるとああなる、ちょっと違うか。まあ、そこも注目。

3点目、歌詞。愛の在り方を感覚で塗りつける。首元から軟骨化してるOL。腐敗を重ねながら台所をうろつく(これは特別しっぽに刺さる)。極め付けは、「ちぇっ しゃー ばさっ ごそごそ かたかた ごくっ ぱきぽきぱき きゅー  くちゃくちゃ かたかた じーっじーっ かたかた じーっじーっ かたかたすぴー ぱちっ はわっ ちぇっ しゃー ぼー ぱちっ はわっ ちぇっ ぼー ごくっごくっごくっ  かたっかたっ すぴー やかましい」このフレーズ。これは生活音だと想像しているのだが、これ歌詞にするか普通?絶対違和感だと思うだろうが、実際はぜんぜん有り。七色に光る跳ね油ぐらい有り。

4点目、歌詞にも深く関わってくるのだが、ボーカル岩下さんがすごい。始めてみたときは(MVから入ったのだが)それはもう短いパンツに超絶猫背、加えておかっぱロングヘア、まあかなり奇抜だな、と思ったが、いざ聴くと複雑怪奇な歌詞がものすごく聞き取りやすい。奇天烈な歌詞がスッと入ってくるー咀嚼に大変な時間を要したが。塩梅で塗ると丁度いいって言われてるみたい、という歌詞の「言われてるみたい」が気持ちいい。かの有名な、という歌詞の「かの」が気持ちいい。やっぱり一番は擬音後の、「やかましい」、これはもうここだけ切り取って2時間半耐久作業用BGMに仕立て上げたい程。流石にやかましいか。今では、岩さんの履く便所サンダルがかっこよく見えてしまう。もう病気だ。

 

この記事を書き始めたとき、注目ポイントは2点、と書いていたのだが、止まらない止まらないで、なんだかんだで4点まで増え、結局全部書き散らし、この時点で分量は1800字に届きそうだ。

まとめると、世辞でもネタ作りでもなく、正真正銘性癖どストライクのバンド見つけちゃった、という按配だ。とりあえず3回聴いて欲しい、そう切に願いながら、強引に締めるしっぽであった。

 

https://youtu.be/f0vd-ELcz8Q